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代表 當原 容一郎(とうはら よういちろう)
他の子の絵を見て、時には先生の見本にまで
「こんな色のねこいないよ〜」
「電車はこんなふうになってないよ〜」
「手が長すぎておかしい!」
と、ネガティブな意見を言う子がいます。
これはデザインを勉強する上で、最悪中の最悪です。
ただし、ちょっとした訓練ですぐによくなります。
まず、こういう考え方がどう悪いのか、なぜ私が最悪と言うのか、二つあります。
一つ目。
物事にはいいところもあれば悪いところもあります。
ネガティブな意見を言ってしまうというのは、物事の悪い部分を優先的に見つける癖がすでについてしまっていると言う事です。
毎日いい物、きれいな事ばかりを見ている人と、悪い物、きたない事ばかりを見ている人と、どちらがデザインセンスが伸びるでしょうか。
答えは言うまでもありませんが、同じ場所で同じ物事を見ていても、見方次第で「いいものばかりを見ている人」と「悪いものばかりを見ている人」どちらにもなり得るのです。
他の子の作品に限らず、物事のいいところを優先して見るように、意識しなくてはなりません。
悪いところは無視していいのです。
悪いところを見つけて何か自分のためになりますか?
次に二つ目の理由。
他の子の作品を「おかしい」というのは、本当におかしいと思って言うのではなく、「いじわる」で言っていることが多々あります。
他の子を「おかしい」「変」「下手」ということで、自分が上であることを示したい、あるいは単純に他人をやっつけると気分がいいという性格かもしれません。
まあこれは大人でもよくいるタイプですね。
デザインは人のため(場合によっては自然など人以外のため)にするものです。
人が楽しくなるため、便利になるため、よりよい生活をするためにデザインがあるのです。
だから「相手に嫌な思いをさせると気持ちがいい」性格では絶対にデザインはできません。
では、こういった性格の子をよくする簡単な方法をお教えします。
デザイン教室では
「他人の作品に何か意見をする時は、必ず褒めなさい」
と指導しています。
必ず!褒めなければいけない!
当然ネガティブな意見は言えないということになります。
一瞬子供達は困ったような顔をします。
だって変な絵は変じゃん。
そうじゃないのだよ。どんな「変な絵」だって、いいところはあるのです。
全然塗ってない→シンプルでいい
形がおかしい→迫力がある
はみ出ている→線に勢いがある
先生の言うとおりにできてない→自分のやり方を考えた
などなど・・・
これはあくまで例ですが、褒めるところがなさそうな作品からいいところを見つけ出すのも一つの技術です。
悪口で相手に嫌な思いをさせないのは当然のことですが、「褒める」ことが自分自身のセンスを磨くことなのです。
これを理解してくれると、次のレッスンから別人のようになります。
簡単なことですが、大きな成長だと思いますよ。
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