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代表 當原 容一郎(とうはら よういちろう)
絵の具の課題のお手本をするとき、パレットに絵の具をブチューっと出したら、
「えー!学校の図工では豆粒くらいって言われたよ!」
という子がいました。
それが数人。
驚いたのは、そう言ってきた子が全員同じ小学校!
きっとその学校の図工の先生の指導であろうことはすぐにわかります。
「絵の具は豆粒くらい出す」というのが間違っているのではありません。
絵の具を無駄にしない、パレットにたくさんの色を出す、後片付けをしやすい、などの理由でしょう。
問題は子供が「絵の具は豆粒くらいにしか出してはいけない」と解釈してしまっていることです。
絵の具をたくさん出さないと描けない絵、できない表現は当然あるわけで「こういう絵を描く時は豆粒くらいにしましょう」という指導が必要なのです。
絵の具は一つの例で、子供は何かテクニックを教えると、「こういう時はこうする」と固定概念になってしまうことが多々あります。
だから私は何かを教える時は「これは一つのやりかた」で、「もっといい方法があったらどんどん試していいんだよ」と付け加えています。
「それは違う」と思わず言いたくなるようなことも「そういうやり方もあるけどこの課題ではこうしてみよう」と言います。
よかれと思って教えたことで型にはまったような考え方にならないよう、教える立場の人も注意しなければいけませんね。
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